馬鹿の国で
「世の中、馬鹿ばっかりじゃない」
そう言う君は、馬鹿なのだった。
馬鹿、という奴が馬鹿だというのは世界の定理であり確証である。
そして僕も、君を馬鹿だと思っているのだから馬鹿なのだろう。
しょうがないな、馬鹿の王国でも、作るかい?
建国者の僕はやはり王様なのだろう。
それなら君を、お姫様にしようか。
そして君に恋愛感情の関わらないキスしたい。
馬鹿の国で微笑んだ君は、神々しいだろう。
馬鹿の馬鹿の馬鹿の国で、二人で微笑もうか。
花火を上げよう!
パノラマ島みたいだ。
馬鹿の国で笑おう!
頭に冠を載せて王様のふりをするよ。
溜息はもう止そう、くるくる踊ろうか。
やがて君のゴミみたいな感情一切合切消えるかな。
いつか消えるんだ!
だから今だけなんだ。
馬鹿の国で笑おう!
もはや叶わぬ、夢だねえ。